映画「島守の塔」撮影を延期 新型コロナ緊急事態を受け


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萩原聖人さん(左、背中)と村上淳さん(左から2人目)に演技指導する五十嵐匠監督=3月25日午前、うるま市与那城伊計のイツクマ浜(ジャン松元撮影)

 映画「島守の塔」製作委員会は8日、「島守の塔」(五十嵐匠監督)の撮影延期を発表した。新型コロナウイルス感染拡大と政府による緊急事態宣言の発令を受けて、決定した。2021年夏に全国で順次公開予定だったが、撮影再開の時期は未定。

 「島守の塔」は沖縄戦当時、食糧確保や疎開に尽力したとされる島田叡沖縄県知事と荒井退造沖縄県警察部長の姿や県民の苦悩を描いた作品。

 4月下旬までに全国7県で撮影を終える見通しで、3月25日にはうるま市与那城伊計のイツクマ浜を皮切りに撮影が始まっていた。

 主演は島田役を萩原聖人さん、荒井役を村上淳さんが務めるほか、防空監視隊で県職員の女性、比嘉凛役を吉岡里帆さんが務める。池間夏海さん、吉田妙子さんら県出身俳優も出演する。

 制作委員会を島田知事の出身地の神戸新聞社と荒井部長の出身地の下野新聞社、琉球新報社と沖縄タイムス社などで構成している。【琉球新報電子版】