観光客などへの来県自粛と、沖縄県民への(不要不急の)外出自粛を呼び掛けた知事の判断は重いものだったと思う。同時に迅速な判断だったと評価できる。
これまで判明している新型コロナウイルスの感染患者には、県外からの渡航者や渡航者との濃厚接触者が多いのが特徴だ。県内で感染拡大抑止に手を尽くしても、県外から感染の疑いのある渡航者がどんどん流入してくれば抑止はできない。理にかなった対応だと思う。
同時に「夜間外出自粛」や「週末外出自粛」など、より踏み込んだ要請を出す時期も近いと思われる。県内での感染事例が増えており、地域での流行は避けられない流れだ。今後は、この流行を拡大させないために、どれだけ強力な対策を求めていくかが問われる。
ただ、県の要請を待たずに県民にはその準備をしていただきたい。すでに夜間や週末の外出自粛に自主的に取り組む段階にきている。重症化するリスクを抱える基礎疾患のある人や高齢者は特に意識してほしい。
(高山義浩氏、県立中部病院感染症内科医師)