普天間基地立ち入り「最終調整」 茂木外相説明 泡流出問題


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茂木敏充外相

 【東京】米軍普天間飛行場から有機フッ素化合物PFOSを含む泡消火剤が流出した問題を受け、茂木敏充外相は16日の参院外交防衛委員会で、日本政府が米側に求めている基地立ち入りについて「最終的な調整を行っているところだ」と語った。また河野太郎防衛相は同委員会で、普天間飛行場でのPFOSを含む泡消火剤の保管状況を問われ「火災など緊急時に使用するため消火設備に充填(じゅうてん)されたものや、廃棄のため保管されたものが残っている」と説明した。

 河野氏は外相だった2019年6月の国会答弁で、米軍がPFOSを含まない泡消火剤への交換を進めており、「普天間飛行場では16年以降はPFOSは使用されていないということを確認している」と述べていた。

 嘉手納基地や普天間飛行場ではこれまでも泡消火剤の漏出事故が度々発生していることが情報公開請求などで明らかになっている。だが防衛省の担当者は16日の委員会で、「PFOSを含む泡消火薬剤の流出事案に関する調査報告書を(米側から)受け取ったことはない」とした。伊波洋一氏(沖縄の風)、井上哲士氏(共産)が取り上げた。