10万円給付で偽メール「詐欺の恐れ、個人情報教えないで」


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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府が実施する国民1人当たり10万円の給付を巡り、うその配布方法を記した不審メールが沖縄を含む全国各地で確認されている。携帯電話会社の名前をかたってうその携帯会社経由の給付をうたい、サイトのアドレス(URL)に接続するよう誘導している。総務省の給付金担当者は20日時点で配布方法の告知はしていないと内容を否定し、携帯電話会社もメール送信を否定している。沖縄県警もメールを把握しており、個人情報の流出に注意を促した。

 沖縄県内で確認されたメールは「給付金10万配布につき、お客様の所在確認」と題し、「各携帯電話キャリア会社を通し、国民の皆様へ配布していく」「詳細確認とお手続きは下記URLへアクセスください」と促している。給付方法は「銀行振込もしくは、係りの者がマスクをつけて向かう」と、事実ではない情報を記載している。

 総務省の給付金担当者は20日「現時点で配布方法は決まっておらず、携帯電話会社から配布ということは一切ない」とメール内容は事実ではないと否定した。

 携帯電話会社のソフトバンクが配信したかのようなメールも確認されている。同社は「このようなメールを送信した事実はない」としてURLに接続しないよう求めた。

 沖縄県警生活安全企画課は「メールから詐欺の被害が発生する恐れが高く、URLにアクセスせず、個人情報を教えないでほしい」と注意を呼び掛けた。