居酒屋や飲食店は沖縄県の休業要請の対象からは外れたものの、営業時間の短縮や酒類の提供時間も午後7時までに制限されることが決まり、事業者にとっては大打撃となる。新型コロナウイルスの感染拡大で客足は遠のき、既に大きな影響を受けている。個人経営の店舗を中心に資金繰りはぎりぎりの状態だ。「いっそ店を閉めてと言われたい」「これ以上はお手上げ」と頭を抱える。
那覇市泉崎でつけ麺屋「鶏そば新里」を経営する、新里真哲さん(42)は「店を開けたままだと周りに非協力的だという目で見られている感じがする」と不安を口にする。休業要請の対象に飲食店が含まれなかったことに「いっそのこと店を閉めてくださいと言われたい」と訴える。一方で「生活がかかってるので早く補償をしてほしい」と対応を求めた。
泉崎の飲食店店員は「ゴールデンウイークまで持つか不安だ。これ以上の休業や自粛になると、もうお手上げかもしれない」と思い悩んだ。
那覇市与儀のピザ店「ばーすぬ家」のオーナー瑞慶覧尚さん(41)は、県の会見を注視していた。県が飲食店を対象に給付を決めた「緊急支援金」について「正直、10万円では足りない。でも県民一丸で感染対策しないといけない」と自身を納得させる。店舗はテークアウトを中心に営業時間を短縮し、3点購入で20%引きにするなど工夫も凝らす。「厳しいけど、お互いさまの精神で頑張りたい」と歯を食いしばった。