教員向けの研修、オンラインで開催


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空の研修室の中、カメラに向かって進路相談システムの説明を行う講師=20日、沖縄市の県立総合教育センター

 新型コロナウイルス感染症予防のため、県立総合教育センターは教員向けの研修をオンラインで実施している。教員研修は実施しなければならない「法定研修」もあり、密閉、密集、密接の「3密」を避けながら、試行錯誤で行われている。

 20日午前、沖縄市の同センターの一室では講師がたった1人でプロジェクターに映し出された資料を説明していた。話している先にあるのは1台のカメラ。室内の座席は誰も座っていないが、マイクロソフト社が提供するグループチャット「チームズ」を通し、県内各地の高校にいる40人が受講していた。

 講座内容は「進路相談システム講座」で、新しく学校に赴任した教員向けに使い方を教えるもの。高校や特別支援学校で使われているシステムで、使い方の理解は必須という。

 同センターの仲地範禮主任研究主事は「年度が始まるこの時期にやらないといけない講座。もう少し早くてもいいくらいだ」と、臨時休校中でも実施した背景を語る。

 同センターではこのほか、3月から研修や研究報告会のオンライン実施に取り組んできた。県教育委員会は離島の教員を研修で本島に呼ばない方針で、各種研修が同時通信のオンラインや受講者が自由な時間に視聴できるオンデマンド方式に置き換わっている。

 ただ、受講者同士の作業を伴うワークショップなどには不向きで改善の余地も残す。仲地氏は「年間スケジュールが決まっているので、延期すると後々困る可能性もある」と、工夫して研修を実施していく考えを示した。