自衛隊配備、賛否ほぼ二分 県議選立予定候補者調査


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 6月7日投開票の県議選立候補予定者に向けて本紙が実施した政策アンケート。

 先島諸島への自衛隊配備を巡っては、31人(48・4%)が「反対」、29人(45・3%)が「賛成」を選択した。「分からない」と「その他」はそれぞれ2人(3・1%)だった。県政与党系立候補予定者の多くが自衛隊配備に反対、野党系立候補予定者は全員が賛成し、与野党で賛否が二分した。

 現在、宮古島市では市城辺の保良地区で弾薬庫施設の建設が進んでいる。3月には、市上野野原の宮古島駐屯地に新たに地対艦・地対空ミサイル部隊が配備された。石垣市では市平得大俣への陸上自衛隊配備計画を巡り、市が4月27日までに防衛省と市有地の売買・賃貸契約を終えた。宮古島と同様、警備隊や地対艦・地対空ミサイル部隊が配備される計画となっている。

 県政与党系の立候補予定者のほとんどは反対の立場を示した。宮古島の弾薬庫の存在を念頭に「危険極まりない」との意見や「新たな軍事的な緊張を生み出す可能性がある」などの懸念が相次いだ。

 自民など野党系の立候補予定者は全員が自衛隊配備に「賛成」とした。中国海警局の船による尖閣諸島周辺での領海侵犯が相次いでいる現状から「県民の生命と財産を守る観点から必要だ」との意見が相次いだ。

 「その他」と答えた立候補予定者からは、「島民の分断を避けることが重要だ」との意見が上がった。「分からない」と回答した候補予定者からは「住民合意が必要だ」との意見が出た。