沖縄県中学校総合体育大会は9月開催を模索することになった。九州体育大会、全国中学校体育大会(全中)と上位大会がいずれも中止となった中、特に最終学年の3年生にとっては最後の活躍の舞台の確保に望みがつながれた。
8日の県中体連の会合では当初から中止の選択肢は上がらず、延期でほぼまとまっていたという。焦点の延期時期は受験や新チーム発足への影響が小さい9月をひとまずの目標とした。機会を維持したいという関係者の思いが表れたが、開催に向けたハードルは低くはない。
学校は5月21日ごろから再開を予定するが、部活動を開始できるめどは立っていない。練習が再開されても、けがなく、高いパフォーマンスを発揮するためには一定の準備期間を要することになる。
県中学総体が各地区代表による大会であることも課題になりそうだ。例年、ほとんどの競技は県内六つの地区大会を突破した代表が県総体に出場する。9月に県総体を開催するのであれば、8月ごろにも地区大会を実施する必要がある。競技団体とも協力し、地区予選と本大会の2大会の準備、運営が必要になる。
このまま収束に向かえば別だが、再び感染が増えることとなれば、感染状況が地区によって異なる事態も想定される。
今回は開催する可能性をつないだが、収束の推移とこれを受けた県中体連の最終判断が注目される。
(古川峻)
◆相澤・県中体連会長「可能な限り実施したい」
県中体連の相澤敬二会長の一問一答は次の通り。
―全国大会、九州大会は中止になった。
「全国、九州は子どもたちが一番大事にしていた大会だったので、中止はとても残念だ。今は学校が休みで部活も中止なので、延期はせざるを得ないが地区大会、県大会は可能な限り実施したい。ただいろいろ条件があるので、中止も見据えながら関係機関と調整していきたい」
―新たな日程は。
「9月あたりが1番有力かと思う。3年生にとっては受験への取り組みが出てくるので、それ以降には延ばせない」
―地区大会の日程は。
「地区ごとで異なるが、もともとは5月下旬から始まる予定だった。会場の調整などがあるので、新たな日程はまだはっきりしていない。5月15日に理事会を開き、各地区から開催日を報告してもらう」
―県総体が9月になった場合、地区大会はいつごろになるか。
「8月くらいだと思う。夏休みが短くなりそうなので、その中でどう地区大会をやっていくか考えていきたい」
―開催可否の最終的な決定に至るまでの流れは。
「5月終わりか6月初旬には、中止を含めて最終的に開催するかを決める。離島から参加する際は移動、宿泊もある。地区によって状況が違う。それらが全て大丈夫とならないと、開催までいけるか分からない」
―3年生に一言。
「子どもたちが頑張った成果を発揮する場を設けていきたい。学校生活もこれからスタートするので、感染防止対策をしっかり守りながら、一緒に頑張りましょう」