中国船が接近した漁船は与那国所属 尖閣諸島の領海侵入


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 尖閣諸島周辺の領海に侵入した中国海警局の船2隻が魚釣島の西南西約12キロの海上で操業していた日本船籍の漁船に接近した問題で、漁船は与那国町漁協所属だったことが11日、同漁協への取材で分かった。嵩西茂則組合長は本紙の取材に「海上保安庁はできる限りの対応を取ってくれているが、尖閣の問題は国と国との問題だ。こういうことが二度と起こらないよう漁師の安全を守るための対策を取ってほしい」と述べた。

 第11管区海上保安本部によると、中国公船が日本漁船に接近したのは2014年8月に次いで4回目。嵩西組合長は中国公船が漁船に約1キロの距離まで近づいたことに触れ「海上の1キロは目と鼻の先だ。事故やけが人がいないのは不幸中の幸いで、今後、二度と同じようなことが起きないように対策を講じてほしい」と求めた。

◆与那国町議会、警戒強化求め意見書

 【与那国】尖閣諸島周辺海域に領海侵入した中国海警局の船が操業中の漁船に接近・追尾した件で、漁船が所属する与那国町漁業協同組合のある同町の町議会(前西原武三議長)は11日の臨時議会で、尖閣周辺海域での警戒監視体制強化などを求める意見書を全会一致で可決した。宛先は県知事や内閣総理大臣ら。

 意見書では、中国政府に抗議し、警戒監視体制の強化と漁業者が安心して操業できる環境整備を早急に進めるよう求めた。