沖縄地方は12日、梅雨前線の影響で大気の状態が非常に不安定となり、石垣市と竹富町では同日早朝、猛烈な雨が降った。石垣市登野城では午前7時2分までの1時間に126ミリを記録し、観測史上最大の降水量となった。石垣市と竹富町では雷の影響で約5500世帯が停電し、道路冠水で通勤時間帯に渋滞が発生、市民生活にも大きな支障が出た。昼前後には沖縄本島地方でも各地で大雨・洪水警報が発令され、激しい雨が降った。
本紙の取材では、石垣市で道路7カ所が冠水し、床下浸水1件の報告があった。竹富町は小浜島で冠水1カ所と床下浸水1件が発生し、沖縄市でも1件の床下浸水が確認された。いずれの地域も人的被害や土砂崩れなどは確認されていない。
気象庁によると、午前6時40分に石垣市の市街地付近で解析雨量120ミリ以上、竹富町竹富島付近で約120ミリが降り、「記録的短時間大雨情報」が発表された。3時間雨量はうるま市宮城島で5月の観測史上最大となる74.5ミリを観測した。午後4時までの日降水量は、渡名喜村で107ミリ、本部町で98ミリを記録した。
13日は、沖縄本島地方は高気圧に覆われておおむね晴れる見込み。大東島地方と先島諸島は梅雨前線の影響で曇りや雨の天気になると予想されている。