マスク姿で買い物、海岸へ 人出は「3割少ない」 緊急事態解除後初の週末


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 新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に県が出していた休業要請や緊急事態宣言が14日に解除され、初の週末となった16日、県内の行楽地や商業施設には、マスク姿で久しぶりの外遊びや買い物を楽しむ親子連れらが見られた。一方で普段の週末に比べると人出はまだまだ少なく、コロナ禍前の日常を取り戻すには時間がかかりそうだ。

久しぶりの外食を楽しむ家族。間隔を空けるよう各席に注意書きがされていた=16日、北中城村のイオンモール沖縄ライカム

 北中城村のイオンモール沖縄ライカムの専門店街は16日から一部の店舗を除き営業を再開。出入り口ドアは換気のために開けられ、店舗内は客同士で距離を保つよう呼び掛ける注意書きが各所にあった。担当者によると、来客は通常の土曜と比べ3割ほど少ないという。宜野湾市に住む会社員の石垣創太郎さん(29)は妻の薫さん(30)と息子の志道ちゃん(4)、娘の七聖ちゃん(1)と久しぶりに外食した。「家で食べるのも飽きてきて、子どもたちのストレスも高まっていた。気晴らしになるのでいい」と家族団らんを楽しんでいた。

 那覇市の奥武山公園では、子ども連れで遊びに来た人の姿が目立ち、子どもたちのはしゃぐ声が響いた。那覇市に住む山入端立栄さん(72)はマスクを着け、川沿いに設置された運動器具で腹筋やストレッチをしていた。「久しぶりに外出すると気分も良くなるし、すかっとする」と気持ち良さそうに話していた。

 豊見城市瀬長島では朝から親子連れが海遊びや虫取りを満喫していた。ビーチでパーラーを営む男性は「自粛前に比べれば人は増えたが、まだまだ少ない。早くコロナが収束してほしい」と話した。

 フクギ並木が有名な本部町備瀬では午後、集落を散策する人の姿がちらほらと見られた。レンタサイクル店の奥原弥生さん(66)は「最近は県内客のみ。解除後も客足は伸びないが、今後は観光客が増えるかもしれない。感染を広げないよう自転車の除菌を心掛けている」と語った。

瀬長島で虫取りをする親子連れ=豊見城市
夏日となり、海岸に集まる人々=北谷町字美浜