給食費無料にマスク、消毒液配布… 沖縄県内市町村がコロナ独自対策


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 新型コロナウイルスの影響で経済的に打撃を受けた世帯や中小企業に対し、各市町村が独自の支援策を打ち出している。住民に現金を給付する自治体もあれば、マスクや消毒液の配布にとどまるところもあり、それぞれの財政事情によって内容は異なる。

 最も人口の多い那覇市は、市独自のPCR検査の検体採取センターを設置し、医療従事者のホテル宿泊費を全額補助するなど、新型コロナウイルスの感染拡大を抑える対策にも予算を割く。浦添市は医療従事者の浦添市民が利用できる食事券を配布する。

 子育て世帯に対しては、一定期間学校の給食費や保育園、学童の利用料について、減免や無償化で対応するところもある。中城村は休校中に小中学生の子どもがいる世帯に弁当を配布する事業を行い、北谷町は就学援助世帯の児童生徒に6日間弁当を配布した。

 ユニークな取り組みとしては、うるま市が市内の飲食店のテークアウト商品を、タクシー業者に委託して利用者に届けてもらう「出前タクシー」事業を行っているほか、石垣市が特産品のオンラインショッピングサイトを開設する。

 事業者向けには、与那原町が売り上げが25%以上減少したなどの条件を満たせば、最大20万円を給付する。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で失業した人を、失業者対策の一環で会計年度任用職員(非正規職員)として一定期間採用する市町村もある。

 国民1人につき10万円の「特別定額給付金」は、各市町村で申請の受け付けや一部給付が始まっている。