那覇市保健所で新型コロナウイルス対応の中心となる感染症グループ約10人のうち5人の残業が4月、100時間を超えた。健康障害のリスクが高まるとされる残業の「過労死ライン」は月80時間で、コロナ禍における保健所の厳しい状況が浮き彫りになった。5月の残業はまとめていないが、新規感染者が確認されない日が続いているため、緩和されているという。
3月は感染症グループ3人の残業が月80時間超で、そのうち1人が100時間超。最も多い人で約110時間だった。4月は6人が月80時間超で、そのうち5人が100時間超。最も多い人で約140時間だった。
感染症グループは感染者の入院調整や疫学調査などを行う。市は4月から応援の職員を1日約10人派遣し、同グループが担っていた電話相談業務に従事させた。同グループの責任者は「応援がなければ、家に帰ることもできなかったのではないか」と話す。現在の応援は1日5人程度に減らしている。今後、職員の過労を防ぐためにも「感染拡大の第2波、第3波を抑え込みたい。業務が増えてきたら改めて応援を求める」と話した。