ギネスが認定した大綱も今年はどうなる? 那覇大綱挽の中止を検討 来月に正式決定


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
東西に分かれ、多くの人が大綱を引き合った「第49回那覇大綱挽」=2019年10月13日、那覇市久茂地の国道58号

 那覇大綱挽保存会(玉城正一会長)は10月11日開催予定の那覇大綱挽を中止する方向で検討している。新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、参加者の安全が担保できないと判断した。中止が決まった場合、戦後の那覇大綱挽では、昭和天皇が重体となり開催を自粛した1988年以来、2回目の中止となる。

 玉城会長が21日、中止したい考えを同保存会役員に伝えた。異論はなかったという。大綱挽前日のパレードなどを含む「那覇大綱挽まつり」の実行委員会(会長・城間幹子那覇市長)を構成する同保存会、市、市観光協会、琉球放送が29日に幹事会を開き、開催の是非を議論する。6月の実行委総会で正式に中止が決まる見通しだ。

 戦前の那覇大綱挽は祝賀行事などで開催され、戦後の71年に那覇市制50周年事業として復活した。その後は88年を除いて毎年開催されていた。台風の影響による延期は数回ある。

 玉城会長は「今年は50回の節目であり、中止は断腸の思いだ。来年は市制100周年なので盛大に開催したい」と話した。