自殺の居酒屋店長「長時間労働でうつ病」 遺族が経営者提訴


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 2017年7月、沖縄県内の居酒屋チェーンで店長として働いていた当時30歳の男性が自殺した件で、男性の両親が25日までに、自殺の原因について長時間労働などでうつ病を発症したためだとして、店の経営者に約9385万円の損害賠償を求めて那覇地裁に提訴した。提訴は15日付。

 訴状によると、男性は17年4月後半から同6月にかけて月120時間以上の時間外労働を強いられ、「達成困難なノルマ」も課せられた。これらの業務上の「強い心理的負荷を受けた」ことでうつ病を発症し、直後の7月に自殺したとしている。那覇労働基準監督署は昨年12月、男性の自殺について「業務上疾病と認められる」として労働災害の認定をした。

 代理人の川津知大弁護士によると、男性は那覇市松尾の店舗で勤務していた15年から3~5時間以上の時間外労働が常態化し、休日も満足に取れない状態が続いていたという。男性の兄(38)は「会社側は過重労働を認めず、不誠実な対応を繰り返している。弟と同じ悲劇を繰り返さないため訴訟に踏み切った」と訴えた。

 経営者は「訴状が届いていない。内容を確認できないため話ができない」と話した。