機動隊長の警視が虚偽通報「女の車に拉致された」 酔いつぶれ発見 沖縄県警処分へ


社会
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沖縄県警本部

 沖縄県警本部警備部機動隊長の50代男性警視が、酒に酔い「女の車に拉致された」などと虚偽の110番通報をしていたことが28日、県警関係者への取材で分かった。警察官が現場臨場すると事件性などはなく、警視は車内で寝ていたという。県警監察課が何らかの処分を行う方向で調査している。虚偽の110番通報は軽犯罪法違反の虚偽申告などに当たる可能性がある。男性警視は29日付で警務部付に異動した。

 複数の県警関係者によると、男性警視は24日午前0時すぎ、うるま市内で泥酔した状態で関係者の車に乗っていたところ、自分の携帯電話から「女の車に拉致された」などと110番通報した。通報から数十分後、近隣の交番などからパトカー数台が急行して現場臨場すると、男性警視は車内で寝ており、事件性などはなかったという。

 新型コロナウイルス感染拡大を受けて、男性警視は部下の機動隊員に飲食店での飲酒などを控えるよう指示していた。警視はこれまでに所轄署の副署長などを歴任した。今年から機動隊長を務めていた。県警監察課は虚偽の通報に至った経緯を調べるとともに、警視に対して何らかの処分を科す方針だ。