ブランド和牛「安福久」血統1500頭すべて調査へ DNA不一致続き JAおきなわ


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 沖縄県久米島町内の家畜人工授精師が種付けした「安福久(やすふくひさ)」の血統牛でDNA不一致が相次いでいる問題で、JAおきなわが県内の安福久の血統牛を全頭検査することが分かった。検査対象頭数は約1500頭に上る。県外購買者からの強い要望を受け、検査を決めた。開始時期は未定だが、JAおきなわは県家畜改良協会と調整し、早い時期に検査するとしている。

 今回の血統不一致問題で県内市場に不信感を持った県外の購買者は、県内で飼育される牛の全頭DNA検査を県に求めている。しかし費用が農家負担になることや検査に時間がかかることから、現在は生産農家から要望がある牛や、当該の人工授精師が種付けして競りに上場される予定の牛に限定して検査している。

 JAおきなわは信頼回復のため、血統不一致が集中している安福久の血統牛に絞り検査を実施する。安福久を父(一代祖)に持つ子牛が対象。血統不一致問題では、久米島和牛改良組合などが依頼した調査で、久米島町の人工授精師が種付けした牛のうち、約30頭の不一致が確認されている。
 (石井恵理菜)