沖縄に合う製造業は? 内閣府が8月から調査 特区見直しにも活用


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 【東京】製造業が占める割合が低い沖縄の産業構造改善を目的に、内閣府は沖縄に適した製造業を模索する調査事業を8月から始める。新型コロナウイルスの影響で観光業を中心に経済が打撃を受ける中、比較的所得が安定する製造業の立地促進策を検討する。調査結果は、沖縄の特区・地域制度の見直しに活用することも視野に入れる。

 18日の衆院沖縄北方特別委員会で、屋良朝博衆院議員(国民)の質問に衛藤晟一沖縄担当相らが答えた。
 衛藤氏は「物流コストの問題も含めて本格的な調査検討を行う。製造業の割合を今の4・5%程度から、最低でも10%近くまで上げないといけない」と語った。

 調査時期は来年3月までを予定し、調査費として2千万円を計上した。

 有識者へのヒアリングや先進事例の調査、検討委員会を設置するなどし、沖縄に適した製造業の分析や定着、集積方法を検討する。

 沖縄ではこれまでも製造業の誘致を目的に、税制優遇などの各種制度を導入してきた。だが、日本復帰が高度経済成長期から遅れたことなどから、従来の製造業の立地が進まなかった。このため、情報通信やバイオなど新しい分野の産業も含めて現状分析を進める。

 衛藤氏は、沖縄振興特別措置法の継続は「白紙」だと強調した上で、今回の調査を「将来の沖縄を考えた時に、大きな検討項目に入れる」としてポスト振計に影響する可能性を示した。