伝統の獅子舞で「コロナ退散」 宮古島で規模縮小し久松海神祭


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コロナ退散の願いを込めて奉納された獅子舞=24日、宮古島市平良の久松漁港

 【宮古島】旧暦5月4日(ユッカヌヒー)の24日、宮古島市平良の久松漁港で久松海神祭が行われた。漁師や地域住民らが参加し、豊漁と航海安全、地域の繁栄を願った。息を合わせ力強くサバニをこぐメンバーに、盛んに声援が送られた。

 例年、久松漁港の海神祭は集落を挙げて盛大に開催するが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小した。

 御願バーリーのあとは獅子舞も奉納された。久松地域の獅子舞は500年前、豪族の仲宗根豊見親が当時島にはやった疫病を治めるために作ったと言い伝えられる。新型コロナ収束を願い、舞い踊る獅子舞に観衆は惜しみない拍手を送った。

 海神祭実行委員長を務めた下地康輝さん(59)は「コロナ退散の願いも込めて、地域のみんなの協力で開催できた。部落の繁栄につながればうれしい」と笑顔で話した。