沖縄県立那覇高1年の野球部員らが22日、沖縄戦当時の県知事だった島田叡さんの顕彰碑を清掃した。
例年、慰霊の日を前に那覇高の野球部員らが清掃に訪れるが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、ことしは人数を制限した。雨が降りしきる中、自主的に手を挙げた新入部員の具志大輔さん(16)、新垣柊太さん(16)、松田侑さん(15)、安室佑さん(15)が拭き掃除などを行った。
米軍上陸が迫る1945年1月、兵庫県神戸市出身の島田さんは県知事として沖縄に赴任した。疎開業務や食糧確保に努め、6月末に糸満市摩文仁で消息を絶った。
野球部だった島田さんについて学んだ具志さんは「島田元知事は戦争が起こると分かりながら沖縄に来てくれた。自分たちの代で甲子園に出て、島田さんが沖縄のために活躍したことを広く知ってもらいたい」と話した。
顕彰碑は2015年、那覇市の奥武山公園に建立された。