61年前の「戦後一番悲惨な事故」語る 米軍機墜落「なぜ起きるか自分の頭で考えて」


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なぜ米軍機墜落事故が起きたのかと問い掛ける石川・宮森630会の久高政治会長=25日、うるま市石川の伊波中学校

 【うるま】沖縄県うるま市の伊波中学校は、61年前に起きた宮森小米軍ジェット機墜落事故を語り継ぐ石川・宮森630会の久高政治会長を招いて25日、平和講演会を実施した。

 久高さんは、事故機がどのようなルートをたどって旧石川市の住宅地や宮森小に墜落したのかを説明。18人が犠牲となったことから「戦後沖縄で起きた事故の中で一番悲惨な事故だと言われている」と語った。

 事故機はパイロットが脱出した後墜落し、民家をなぎ倒しながら、宮森小の2年生の校舎近くで爆発した。210人が重軽傷を負った。

 病院で治療を受ける児童の写真もスクリーンに映し出し、頭部を針金で縫い合わせた女児の写真も紹介した。

 講演の最後に「なぜこういう事故が起きるのだろうか」と問い掛け、「いろんな疑問を持って自分の頭で考えてほしい」と話した。

 講演を聞いた1年の大山朝弘さん(12)は「沖縄は戦争の延長線上にあるという話が印象に残った」と感想を述べた。