社会

安保法制違憲訴訟、那覇地裁でも請求棄却 憲法判断を示さず

那覇地裁

 集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法(安保法制)は憲法に違反するとして、県内在住の戦争体験者や米軍基地・自衛隊基地周辺の住民82人が国を相手に国家賠償を求めた訴訟の判決が30日、那覇地裁(平山馨裁判長)であった。平山裁判長は「原告らの請求にはいずれも理由がない」として請求を棄却した。焦点となっていた安保法制についての憲法判断は示さなかった。

 判決では、原告が主張する安保法制の可決と制定による平和的生存権や人格権、憲法改正・制定権の侵害について、「権利性を欠くか、権利性があるものでも本件各行為によって侵害されているものではない」と判示。原告の訴えを退け、「憲法改正・決定権の侵害を標榜することで裁判所の憲法解釈を求められることにはならない」として憲法判断も避けた。

 一方で、原告側が、安保法制が沖縄戦の記憶を呼び起こすことや、相手国が日本を敵対国として攻撃することになると指摘した点については、「全く理解できないといったようなものではない」と一定の配慮を示した。沖縄戦の経験と在日米軍基地が集中する地域性に言及し、「本土の市民が抱く危惧に比べても、その懸念は、より切実性のあるものとして捉えられている」と示した。

 同種訴訟は全国22の地裁・支部で提起。札幌と東京などでは、棄却の判決が出ているが、いずれの裁判所も憲法判断を示していない。【琉球新報電子版】



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