沖縄ファミリーマート(那覇市)が営業時間の短縮について、県内の全加盟店に対して意向調査を実施していることが分かった。複数店舗が時短を検討しており、協議がまとまれば9月から時短営業が始まる。琉球新報の取材に2日、野﨑真人社長が明らかにした。県内でもコンビニエンスストアの「脱24時間」の流れが広がっている。
野﨑社長は「夜間に客がいない店は(夜間は)閉めてもいいと考えている。物流のこともあるので今協議をしている段階。どうしても時短を試したい店は9月から時短をするようになる」と述べた。すでに東風平屋宜原店が3月16日から24時間営業を取りやめて、営業時間を午前7時~午後11時に短縮している。人手不足が理由で、加盟店オーナーから要望があった。
全加盟店への意向調査では、時短実施の意向を示したオーナーに対し、時短をした場合の売り上げや加盟店収入の試算を提示した上で、さらに意向を確認している。店舗に商品を納入する物流など調整ができた店舗から時短を実施していく。
コンビニ業界では深刻化する人手不足をきっかけに、深夜営業の見直しを求めるオーナーの声が全国的に高まった。沖縄を除く全国のファミリーマートでは2019年に時短営業の実験を実施し、今年6月に全国787店舗で深夜休業を始めた。沖縄地域を展開する沖縄ファミリーマートは、全国の時短営業の進展とは別に、独自に加盟店対応を進めるとしていた。
沖縄ファミリーマートでは新型コロナウイルスの影響で、深夜の時間帯の売り上げが減少。野﨑社長は「活動時間がどんどん前倒しになっている。沖縄の小売りは夜遅くまで開いているのが当たり前というのが、変わっていく過渡期にある」と話した。