地位協定は運用の改善はもはや限界だ。変えていかないと駄目というのは私の信念に近いものだ。(防衛庁)長官時代に沖縄国際大学にヘリが落ちた時に私の実感としてある。
辺野古の話はコストの問題も、時間の問題もそうだし、技術の問題も指摘の通りだ。ただ、私は海洋工学の専門家ではないので本当なのかきちんと検証しないといけない。
辺野古をやめ、普天間飛行場が今のまま続いても米国はちっとも困らない。普天間の危険性がそのまま存置されるとすればこれまた無責任な話だ。
鳩山(由紀夫元首相)さんの時、辺野古における海兵隊の果たす抑止力とは何か議論した。それから10年がたち、変わったかどうかの検証はしたい。
安全保障は、時間と距離の壁をどう乗り越えるかだが、辺野古を仮に白紙的にやめるとしたら(抑止力は)どうなるのかという議論を併せてしないと、普天間の危険性除去に違背することになる。代わるべき抑止力がきちんと提示できるかどうか。いかに高速輸送手段を考えるか、それを日本が提供できるかどうかも併せて(検討が必要だ)。
とにかくこれしかない、進めるんだということだけが解決策とは思っていない。ではどう抑止力を維持するのか。抽象的ではなく、何に対する、どのような抑止力かまで分析して、沖縄の理解が得られるよう正面から向き合いたい。
高速輸送手段というと船か飛行機か、どこからどこへ何を運ぶのという話になる。海兵隊をどういう時に運ぶことが、憲法上合致することなのかという法的な検討も当然必要になる。