沖縄県議長選、自民と事前協議など「一切ない」 与党の平良昭一県議、支持者ら面談に「玉城知事支える」


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会派おきなわの平良昭一県議(奥)の説明を聞く人たち=4日、本部町

 沖縄県議会与党会派・おきなわの赤嶺昇氏が自民党などの支持を受け議長に選出された件などを巡り、玉城デニー知事を支持する本部町しまぐるみ会議は4日、おきなわ代表の平良昭一県議=国頭郡区=と町内の公民館で面談し、議長選の経緯について問いただした。平良氏は会派として県政与党であることを改めて主張した上で、「建白書の実現が私の政治姿勢であり、玉城知事を支えていくことに変わりない」と表明した。

 公民館にはしまぐるみ会議のメンバーや平良氏の支持者ら約30人が集まった。出席者からは、玉城知事と距離を置く赤嶺氏の政治姿勢への批判や、会派が自民側に取り込まれないよう求める意見が相次いだ。

 平良朝敬前沖縄観光コンベンションビューロー会長、安慶田光男前副知事らが与野党逆転を掲げて結成した「21令和の会」との関係についても、質問が上がった。平良氏は「そういった団体があることすら知らなかった。ただ、個人として平良、安慶田両氏から支援は受けた」と釈明した。

 平良氏は議長選を巡って、自民側と事前の協議や調整は「一切ない」と強調した。県議選やその後の会派構成を巡る与党内の不和から、与党3会派が推した崎山嗣幸氏ではなく赤嶺氏に投票する判断になったと説明した。

 赤嶺氏もこれまでに、事前に自民との協議はなかったと説明している。

 ただ、琉球新報の取材に応じた複数の自民党県連関係者によると、議長選の数日前から県連幹部が赤嶺氏に水面下で接触していた。県連幹部は「赤嶺氏とは協力関係を築ける。議員総会でもそう説明し、了承を得ている」と話している。

 6月30日の議長選は、赤嶺氏が野党自民と中立会派の公明、無所属の会の支持を受けて26票を獲得し、第18代議長に選出された。

 議長選後に行われた4委員会の正副委員長選挙では、会派おきなわの赤嶺、平良、新垣光栄の3氏が白票や「非与党」委員に票を投じたことなどで、土木環境委員長以外は「非与党」の議員が正副委員長に就くことになった。