出店1年目は「百点満点」 セブン―イレブン沖縄 久鍋研二社長 <セブン進出1年 コンビニ3社に聞く 上>


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 ―沖縄進出1年目を振り返って。出店は計画通り進んだか。

 「店舗は現在47店となっている。今月11日以降にも開店があるので、7月末で51店、8月末にはさらに増えて57店になる予定だ。計画通りに進んでいる。後発の出店だが、まずは1店1店が地域に根差していくことを最重要課題として取り組んできた。これをやり続ければ、結果として250店出せると思っている」

 ―売り上げはどう評価しているか。

 「思っていた以上にお客さまにお越しいただいている。コロナの影響で観光立地は客数が減っているが、それ以外では多くの方に来店してもらい、予定以上の数字となっている」

 ―1年目に点数を付けると何点か。

 「私は強気と言われているので、百点満点。常に百点を求めている」

 ―新型コロナウイルスの影響は。

 「観光客をターゲットとした店はかなり減っている。それ以外のところは、外出機会が減ったので客数は減っているが、1人当たりの買い物点数が増えているし、単価も増えている。県内は冷凍食品が開店当初から売れているが、それがさらに伸びた。大きく変わったのは買い物の時間帯、量、内容だ。それに合わせて商品構成をしていく。もう一点大きく変わったのはお客さまの心理だ。きれいなお店じゃないと使いたくない、安心安全でないと買い物したくないという気持ちに変わっている」

 ―時短営業の考え方は。

 「オーナーの考え方を聞きながら対応していく。現時点では県内は夜間の売り上げ構成費が高い。24時間営業を希望するオーナーもお客さまも多いので、24時間体制ができるようなフォローをしていく。県内で時短店舗が出るのは数年先だと思っている」

 ―2年目以降の戦略は。

 「まだ要望に100パーセント応えられていないことも痛感している。店舗がある程度増えることにより、もっとおいしい商品やいいサービスを展開できる。1年目はいろんな人にセブン―イレブンを知ってもらった。2年目はセブンの本当の良さをもっと知っていただいてファンをつくっていきたい。出店数が増えれば、地域や県内の企業と一緒に取り組めることも増えてくる。一歩ずつ沖縄のお客さまに認めていただけるようになっていく」

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 コンビニ国内最大手のセブン―イレブンが沖縄に進出して11日で1年を迎える。5年で250店舗の出店を計画するセブンの展開は、県内コンビニ業界の勢力図を大きく塗り替えようとしている。さらに新型コロナウイルス感染拡大で、商業環境に急激な変化が起きている。セブン進出から1年の動きについて、セブン―イレブン沖縄、沖縄ファミリーマート、ローソン沖縄の3社長に聞く。

(聞き手 玉城江梨子)