―セブン―イレブン進出の影響は。
「確かに影響はあった。沖縄の人は新しい業態ができた時はうわーっと行くが、引くのも速い。コンビニは利便性が売りなので、消費者は通勤途中にあるとか、家から一番近いとか、駐車場が使いやすいとかで選んでいる。もう一つはプライベートブランド。セブン―イレブン進出の結果が出るのは対前年で比較できる14カ月目。当初影響を受けていた店がどのくらい回復しているかが勝負だ」
―セブン―イレブン進出へどう対策をしたのか。
「お店の建て直しをしなければならないと加盟店も分かっているが、あの頃は最も人手不足の時期で手が回らなかった。そこで通常ならエリアマネジャーとスーパーバイザーが経営指導するが、それとは別に本部で支援部隊をつくって加盟店を回り、売り場や発注を見直した。すると売り場が生まれ変わる。加盟店の意識も変わる。この仕組みは加盟店からも好評だ」
―新型コロナウイルスでどんな影響があったか。
「学校休校が一番大きかった。沖縄の生活様式を一変させた。子どもたちが学校に行かずに家にいるので、保護者は何か作って仕事に行く。それでスーパーの売り上げは伸びたが、コンビニは落ちた。コンビニのように限定された市場で商売している店は、人の動きの変化で非常に影響が出る。観光客減少で特に影響が大きいのは国際通りと北谷、恩納村ムーンビーチ以北の西海岸の店舗だ。今でも影響は続いている」
―影響が大きい店舗への支援は。
「国際通りレグザ店は直営だが、ひどい時は売り上げが75%減った。そんな店がフランチャイズ店にもある。加盟店の熱意を失わせずに事業を継続してもらうのが私たちの一番大事な仕事なので、とことん話し合い、必要な支援をしていく」
―今後の戦略は。
「今のコンビニはスーパー化している。新しくできるスーパーはコンビニ化している。両者に差が無くなって、値段も変わらないことに消費者は気付いている。大量に買う時は別だが、食事のメインは決まっていてあと一品の時はコンビニの方がいい。消費者はうまく使い分けをしている。うちもお総菜関係が売れている。その動きを見ながら対応していく」
(聞き手 玉城江梨子)