宮古島に海保射撃場が完成 県内初、8月から運用 銃器弾薬は保管せず


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施設の構造を説明する宮古島海上保安部警備救難課の福元竜介課長(左端)=12日午前、宮古島市城辺保良

 【宮古島】海上保安庁が宮古島市城辺保良で建設を進めていた屋内射撃訓練場が6月末までに完成した。宮古島海上保安部が12日、地元住民を対象に見学会を実施した。8月上旬から運用開始の予定。尖閣諸島周辺海域の警備力強化を狙う。海保の射撃訓練場として全国4カ所目、県内では初めて。同部所属の約200人のほか、石垣海上保安部や第11管区海上保安部の職員も使用する。

 訓練場は県道83号沿いで、建物は道路から約90メートル離れている。地上1階建て鉄筋コンクリート造り。延べ床面積は約695平方メートル。高さ約6メートルで幅約15メートル、長さ約55メートル。壁はすべて吸音材で覆われており、最大25メートルの射撃レーンが5本ある。使用する銃器や弾薬は訓練を行う際に持ち込み、施設内に保管しない。

 住民見学会には保良地区の約30人が参加。同地区自治会の砂川春美会長は「着工からたびたび説明会があり、住民としての要望を伝えた。環境保全、安全性の担保なども含めて私たちの要望が反映されていて安心した」と振り返った。