【南城】子育てに奮闘する保護者に少しでもリフレッシュできる機会を設けようと、子どもの一時預かりを提供する簡易託児所が2日、南城市役所2階市民共有スペースに開設された。開設したのは南城市在住の玉城えりかさん(33)。市が保有する公共施設を民間事業者が暫定的に利用できる「トライアル・サウンディング」制度を活用した。
託児所の名前は「まま宅児所」。親戚の家に預けるような感覚で家庭的な託児所にしたいという思いを込めて、託児所の「託」を「宅」にした。
玉城さんは「お子さんを一時的に預かることで、親御さんが集中して市役所での手続きを行うことができたり、友人と楽しく会話や食事をしたりして、少しでも子育てのストレスなどの緩和などにつながれば」と期待した。
玉城さんは埼玉県出身。夫も伊江島生まれのため、保育園に入学するまでは子どもを預ける身内が身近におらず苦労した。「私のような立場の人が一時的に子どもを預けられる場所があったら助かるなと思い、託児所をつくろうと思った」という。
スタッフは今のところ玉城さんと保育士の女性の2人で運営する。今後預かる子どもの数が増えれば増員するという。1歳の娘を預けた平井真理さん(38)は「役所での手続きがスムーズにできた。少しの合間だけでも、子育てから解放されてほっとできるので、とてもありがたい」と笑顔で語った。
「宅児所」にはおもちゃや飲み物、お菓子もある。玉城さんは「子どもの遊び場を設けているので、保護者同伴や子守に不安な方なども気軽に訪れてほしい」と呼び掛けた。
「まま宅児所」は7月末まで開設するが、利用者が増えればトライアル・サウンディング制度期間中の12月まで実施する予定。開設は毎週火曜日と木曜日の午前10時~午後5時。子どもを預ける場合は1時間千円、保護者同伴であれば無料。問い合わせはママタク(電話)090(6896)1774。