沖縄県うるま市の石川多目的ドームで19日、プロボクシング「沖縄から世界へ MUGEN挑(いどむ)vol14」が開催された。新型コロナウイルス感染症の影響で、多くのスポーツイベントが中止される中、緊急事態宣言の解除後、ボクシングの興行も再開されているが、主催した平仲ボクシングスクールジムによると国内で初めて観客を入れての興行となった。
3千人以上の収容可能な会場で、観客間の十分な距離を取るため350人のみの入場にとどめた。検温やマスク着用などが求められた。屋根付きの屋外施設だが、大型扇風機も回された。
選手や関係者らは事前にPCR検査などを受けて臨んだ。全4試合が行われた。来場者は主に拍手で選手を応援。白熱すると、思わず「そこだ、いけ!」などの歓声が上がった。
読谷村から足を運んだ島英輝さん(41)は「生でボクシングを見たのは初めて。パンチの鈍い音に迫力があった。感染症対策をしていたから安心できた」と話した。那覇市から来た男性(77)は「久しぶりに生のイベントを見られてよかった。テレビとは違う躍動感があった」と観戦を喜んだ。
ジムの平仲信明会長は「今日開催できたのは大きな一歩だ。感染症対策をきちんとすれば、開催できる。他のボクシングイベントの参考になるといい」と語った。