ロボアームの手術に成功 沖縄県内初 安全で正確な手術、痛みの軽減にも 浦添・同仁病院


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ロボティックアームを用いて人工股関節の全置換術を行う医師=6月12日、浦添市の同仁病院(同院提供)

 沖縄県浦添市の同仁病院は6月12日、県内で初めてロボティックアーム手術による人工股関節の置換手術に成功した。国内では同日から、ロボット支援システムを導入した置換術に保険が適用された。保険適用に合わせて、同院が県内で初めてシステムを導入した。国内で導入は10施設目。ロボティックアームによる手術は人工関節の設置位置や角度が正確となる。術後の脱臼率を低くし、痛みの軽減につながるという。

 ロボティックアームは人の手の代わりに作業を行う機械の腕(アーム)のこと。術中に医師が操作をして、ロボティックアーム(機械腕)が3次元の手術計画に基づいて動き、傷んだ骨を削るなど手術を支援する。治療計画にない部位にさしかかると止まる仕組みで、計画外の動きを制御することにより、安全で正確な手術を可能にする。

 県内でロボット支援システムによる人工股関節の置換術に初めて成功したのは70代の患者で、術後の経過は非常に順調だという。

 病気などで不具合を起こした股関節や膝関節の治療のための、国内の人工関節置換術は股関節で年間約5万件、膝関節で同約8万件が実施される。