アルベルト城間さん「一生懸命遊んでトライして」 多良間中生徒にエール


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 【多良間】多良間中学校(松本尚校長)は13日、同中音楽室でディアマンテスのボーカル、アルベルト城間さんによるキャリア講話を開いた。夢や目標に向かって努力する大切さを学び、豊かな感性、心を育むことが目的。全校生徒29人が参加し、城間さんの話を真剣に聞き入った。

生徒らに歌でエールを送るディアマンテスのアルベルト城間さん(右)=13日、多良間中学校

 城間さんは、祖父が名護市屋我地出身のペルー日系3世としてペルーで生まれ育った自身の半生について歌を交えながら語った。「沖縄に来た時に、100パーセント見た目もウチナーンチュなのに、日本語がしゃべれず苦労した」と振り返った。

 世界遺産のマチュピチュやナスカの地上絵、インカ帝国などペルーの歴史や文化も紹介した。「コンドルは飛んでいく」を歌い「アルバイト先の居酒屋で、ペルーから来たならこの曲を歌ってくれと言われ、一生懸命練習して沖縄に来て初めて歌った思い出の曲だ」と笑った。

 14歳の時に家にあった加山雄三のレコードで日本の歌に出合い、日本語のど自慢大会で歌って新人賞を取ったこと、日系人の全米のど自慢大会での優勝がきっかけで歌手を目指したことも懐かしそうに話した。

 城間さんは「一生懸命遊んで、楽しいことを見つければ夢は広がる。やってみたいことは何でもトライする。やってみなければ分からないことがいっぱいある。世界は広い。多良間を愛して成長してほしい」と語り掛けた。子どもたちに勝利をつかんでほしいと最後に「勝利の歌」を歌ってエールを送った。

 2年生の外間ななさんが生徒を代表し「楽しいことを見つけると夢が広がると学んだ。私は絵を描くことが好きなので、それを生かした仕事に就きたいと思った。とても貴重な体験ができた。ありがとうございます」と感謝を述べた。

(清村めぐみ通信員)