学校での感染に備えは? かかった人に「サポート体制」事前共有を 中部病院・椎木創一医師


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中部病院・椎木創一医師

 学校はどうしても大きな単位で生活を送るので、子ども同士の感染をなくすことは難しい。子どもの感染者の3分の1は無症状だとも言われる。「誰もかかっていない、うちのクラスは大丈夫」という発想を捨てることが大事だ。マスクを着用し、手指消毒や手洗いをしっかりし、互いにうつさない努力をすることが必要だ。

 新型コロナウイルスは地域に入ると誰もがかかる可能性がある。学校だけでなく職場でもそうだが、感染した人を責めるのではなく、サポートすることが大切だ。感染した友達や同僚を「頑張って」と励まし、どうサポートできるかを事前に皆で話し合っておくべきだ。しっかり休める体制を作ることも大事だ。この問題は長期化が予想されるので、そうでないと社会のつながりを保(たも)てない。

 もう一つ重要なのは、子どもたちが家に帰ってからの行動だ。重症化リスクが高い高齢の家族と接する時には家でもマスクを着けたり食事の時間をずらしたりし、接触の仕方を変えていく必要がある。会食も大人数を避けるなどの工夫をし「ゼロか百か」でなく、何がより安全かを考えて行動を調整することが大切だ。