【熱闘・県総体】ソフトボールの女子コザ、最強を証明 大城が先制打、流れつくる


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 2020年度県高校総体第7日は25日、8競技を行った。サッカーの男子は那覇西が2連覇を飾り、女子は美里が6度目の優勝で、5年ぶりに女王へ返り咲いた。ソフトボールは男子の嘉手納が2年ぶり5度目の頂点に立ち、女子はコザが2連覇を達成。空手道団体組手は女子の沖縄尚学が2連覇を果たし、男子は浦添が2年ぶり5度目の栄冠を勝ち取った。ボクシングの学校対抗は沖縄水産が4連覇を達成した。

浦添商業―コザ 3回2死一、二塁、先制適時打を放つコザの大城舞妃=25日、読谷村座喜味の読谷村運動広場(新里圭蔵撮影)

 三回に明暗が分かれた。1死二、三塁のピンチを切り抜けたコザは今大会無安打だった3番大城舞妃が中前への先制適時打で流れを一気に引き寄せた。先発の島仲結愛は「気持ちが楽になった」と無失点リレーで2連覇を果たした。

 島仲は三回、安打と犠打でつながれ走者を背負ったが「武器はコントロール。信じてやればできる」。マウンドで気持ちを切り替え、直球だけの強気の投球で際どいコースを攻め、4番を内野フライに打ち取るなど得点を阻止した。

 裏に2死一、二塁の好機をつくり出す。ここで回ってきた不振の大城。ベンチから仲間の声援が聞こえ、走者の島仲は「一本」と背中を押す。直球に狙いを定め、真ん中高めに入ってきた3球目。無心で振り抜いた。値千金の適時打に「本当にうれしかった」。初安打はチームにとっても大きな1本となった。

 3年生全員が出場を果たし、途中出場の選手も終盤の追加点に絡み、有終の美を飾った。嘉手苅日陽主将は「去年の先輩は最強と言われたが、自分たちも負けてない。最強で最高のチーム。九州や全国はなくなったけど、一番楽しい試合だった」と晴れやかだった。

(謝花史哲)


◇猛打の嘉手納が頂点

前原―嘉手納 2回裏嘉手納無死、右翼への本塁打を放つ玉城光喜

 ソフトボール男子は嘉手納が5本塁打の猛攻で圧倒し、2年ぶりの頂点に立った。

 初回に2本の本塁打を含む4安打で4点を先制。「初回が大事。最初で流れをつくる」(金城睦弥主将)と想定通りの展開に持ち込んだ。2番玉城光喜が二回、三回と連続して本塁打を放つと、四回は打者13人で8安打の固め打ちで8点を奪い、五回コールド勝ちを収めた。

 九州、全国大会がなくなる中、3年生は一時、出場を諦めた。江尻強監督に全員で引退を告げに行くと「最後までやってみないか」と説得された。金城主将は「2年前の決勝でコールド勝ちした先輩たちに憧れていた。同じことができてよかった。出し尽くせたと思う」と晴れ晴れとした表情だった。