米軍が報道機関を選別か コロナ対策の意見交換 県内メディアは招かれず


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記者と意見交換する海兵隊幹部ら(在日米海兵隊フェイスブックから)

 在日米海兵隊は24日、共同通信社とNHKの2社を北谷町のキャンプ瑞慶覧に招き、新型コロナウイルスについて基地内の対策の公開や記者との意見交換を実施した。琉球新報など他の県内報道機関への案内はなく、米軍が報道機関を選別した可能性がある。

 琉球新報は今月15日にステーシー・クラーディー在沖米四軍調整官へのインタビューを申し込んだが、米軍側は「調整官は軍や家族、周辺地域の保健衛生の確保に集中している」との理由で取材を断っている。本紙は、2社だけを基地内に招いて取材に応じた経緯や内容などを米軍に問い合わせている。25日午後9時時点で返信はない。

 米軍は昨年11月、第18航空団が報道機関に空中給油訓練を公開した際にも、本紙を含む複数の報道機関を招かなかった。

 共同通信によると、24日は米海兵隊太平洋基地政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐が取材に応じた。電話で相談を受ける24時間体制の新型コロナ対策室を公開するなど、感染拡大防止策をアピールした。

 琉球新報の取材申し込みを断った米軍の回答メールには、新型コロナウイルスの感染拡大防止について「県政と密接なコミュニケーションをとっている」などの説明があった。