重度知的障がい生徒「学びの教室」 沖縄県立高に来年度から


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 重度の知的障がいがある仲村伊織さんの県立高校入学を巡り、県教育委員会は30日、2021年4月から県立高校1校に中・重度の知的障がいのある生徒を対象にした「学びの教室(仮称)」を設置する。同日、開かれた県教育委員会会議で担当課が報告した。9月中をめどに設置高校を決定する。

 「学びの教室」の定員は3人程度で、面接などを通して最終的に定員を決定する。学力テストによる選抜ではなく、生徒の特性などをみる面接などを行う。生徒は入学後、設置高校に通学するが、在籍は特別支援学校になる。
 出願資格は(1)知的障がいの程度が中度・重度に該当する(2)中学校または特別支援学校の中学部及び義務教育学校を卒業・卒業見込み(3)自主的な通学が可能で「学びの教室(仮称)」での教育を希望する―。
 同教室へは特別支援学校の教諭を派遣し、生徒の特性に合わせて作成したカリキュラムに沿って学習する。生徒は設置高校の制服を着用し、体育や美術など実技科目の授業や学校行事に参加する。
 県教育委員会は、障がいのある生徒もない生徒も一緒に学ぶ仕組みと一人一人の教育ニーズに応じた学びを保障するための調査研究を21年4月から行う。