髪に悩む子のため3年間伸ばした40センチ寄付 北谷の中3「おしゃれして」


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「悩みを持っている子どもを救いたい」と、髪の毛の寄付を決めた北谷町立桑江中学3年の仲吉ももこさん

 【北谷】病気などで髪の毛を失った子どもたちのために役立ててほしいと、北谷町立桑江中3年の仲吉ももこさん(14)がこのほど、小学6年生から伸ばしていた髪の毛約40センチをNPO法人「ジャパン・ヘア・ドネーション・アンド・チャリティー(JHD&C)」に寄付した。「髪の毛の悩みを持つ同世代や幼い子どもたちの助けになれたらうれしい」と笑顔を見せた。

 動画投稿サイト「ユーチューブ」で脱毛症について特集する配信を見て、髪の毛の寄贈を知った。「私の髪で助けられるなら」と髪の毛を伸ばすことを決意した。5月末に小学6年生以来の美容院で胸下まで伸びた髪をカットした。肩の上で切りそろえられたボブヘアーは「頭が軽くなってすっきりした」と同時に、友人たちからも「今の方がいいよ」と好評だという。

 カットした髪の毛は小児用かつらを無償提供する活動を2009年から続ける「JHD&C」に贈った。同団体によると、約40センチの長さは医療用フルウィッグの素材として使用できる長さだという。「かつらができたら、ぜひおしゃれしてほしい」と思いを込める。

 仲吉さんの影響で、ヘアドネーションに関心を持ち、髪を伸ばす同級生も増えたという。「髪に悩む子どもたちのために、たくさんの輪が広がってほしい」と願った。