県内コロナ解雇878人 7月末、サービスや製造業多く


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 沖縄労働局(福味恵局長)は31日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた県内企業の業績悪化により、解雇や解雇の見込みがある労働者が7月29日までに878人に上っていると発表した。観光を中心に経済に大きな打撃を与え、正規や非正規の雇用形態を問わず、雇用が不安定になっている。

 雇用形態別で集計を始めた5月25日以降では、正規が279人、非正規が441人となっている。

 解雇または解雇が見込まれる労働者の期間ごとの集計を見ると、5月1~28日が386人(判明分で正規67人、非正規183人)、5月29日~7月3日は226人(正規63人、非正規は163人)と非正規労働者の雇用への影響が多かった。だが、7月4~29日は244人(正規は149人、非正規は95人)となり、正規労働者が非正規労働者の1・5倍ほどになっている。

 福味局長は「6月中旬までは非正規労働者で多かった。7月は全体の数が落ち着いてきた一方、非正規と正規でどちらが多いとは言えなくなってきている」と現状を説明した。

 件数は2月1日から、労働局が会社側から解雇に関する問い合わせを受けた時や、労働者からハローワーク、電話相談などで申し出があった時に確認している。産業別では、清掃業や自動車整備業などを含む「他に分類されないサービス業」で297人、「宿泊・飲食サービス業」で241人、「製造業」で211人だった。職業安定課は「新型コロナウイルスの感染拡大がどれだけ企業活動に影響するか注視している。今後の見通しは難しい」と述べた。