沖縄関係路線を運航する航空5社は31日、2020年お盆期間(8月7~16日)の航空予約状況を発表した。予約人数は、前年のお盆期間と比べて48・8%減の26万5604人となった。提供座席数は同1・2%減の58万3595席で、座席数に対する予約率は45・5%となっている。前年の予約率86・8%よりも41・3ポイント低い。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で予約は前年の半数程度となっている。31日に玉城デニー知事が発表した県の緊急事態宣言や、全国での感染拡大の影響で予約が取り消される可能性も出てきている。
全日本空輸(ANA)は需要の停滞に伴い7月27日に減便を発表し、8月の沖縄関係路線は計画より13%減便している。主要路線の羽田―那覇、関西―那覇の予約率は45%前後で推移している。
日本航空(JAL)はドル箱路線の羽田―那覇が同36・5%減の5万2556人となり、比較的高い予約率となっている。
日本トランスオーシャン航空(JTA)の県外路線の予約人数は、福岡―那覇は前年同期比68・1%減の5527人、関西―那覇は同50%減の4271人などとなっている。
各社7月上旬ごろまでお盆期間の予約が入ってきていたが、その後、東京を始めとして全国で感染拡大している状況を受けて予約の動きが止まっている。JTAでも7月上旬に予約率が50%まで回復し、8月はさらに伸びると見込んで休止していた運航便数を9割まで戻していたが、予想より予約は伸びなかった。
JTAの担当者は「今後買い控えする人が出てくると思う」と話す。ANAの担当者は「ゴールデンウイーク前の自粛要請後のように、今回も緊急事態宣言後にキャンセルなどの影響は出るだろう」と話した。