琉球銀行(川上康頭取)は5日、2020年度4~6月期の連結決算(対象子会社6社)を発表した。国債等債券売却益や金融派生商品収益などの減少により、売上高に当たる経常収益は前年同期比11・7%減の149億1100万円だった。経常利益は同58・4%減の10億1400万円、当期純利益は同59・6%減の6億9千万円となり、2期ぶりに減収減益となった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う貸倒引当金繰入額の増加などで、銀行単体の経常利益、純利益は四半期ごとの決算が公表された2008年以来、初めて10億円を下回った。
銀行単体の経常収益は前年同期比21%減の95億8300万円。経常利益は実質業務純益の減少に加え、貸倒引当金繰入額が増加したことなどにより、同62・9%減の7億7700万円、純利益は同61・6%減の5億9500万円だった。コア業務純益は同32%減の12億4100万円となった。
4~6月期だけで感染症関連の融資は1700件超で約230億円に上ったほか、返済条件変更に応じたのは780先に上っている。融資資金を回収できない可能性に備える一般貸倒引当金繰入額は5億5000万円となった。金城均総合企画部長は「感染症の収束や、県内経済に与える影響について見通しが難しい状況になっている。そのために、備えとして貸倒引当金を積んでいる。条件変更や新規貸出のニーズはまだあるので、引き続き積極的に対応したい」と語った。