今帰仁村長選、投票率5ポイント減 台風とコロナ影響 期日前投票は30%


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間隔の空いた記載台など、感染防止対策が施された投票所で投票用紙に記入する有権者=9日、今帰仁村コミュニティセンター

 【今帰仁】9日投開票の今帰仁村長選挙は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う県独自の緊急事態宣言下で実施された。

 投票率72・11%は前回を5・07ポイント下回り、有権者の感染症への警戒感に加え、台風5号の接近による投票当日の悪天候も投票率の低下につながったと見られる。

 村内5カ所の投票所では感染症防止策として有権者にマスク着用を求め、消毒を徹底。「3密」を避けるため入場の人数制限を設け、入場者が隣り合わないように一部の記載台をふさいで通常より間隔を空けるなどの対応をとった。

 有権者に占める期日前投票の割合は30・98%で、4年前の前回選挙を7・62ポイント上回った。村選挙管理委員会は期日前投票の積極的活用を呼び掛けてはおらず、有権者が「密」を避けるため自主的に期日前投票を利用したと見ている。

 感染症対策で候補者が従来の選挙活動を十分に展開できず、有権者に支持を広げづらいという影響もあった。決起集会などの集会は自粛、有権者とは握手ではなくグータッチで投票を呼び掛けた。投票に訪れた40代女性は「コロナが心配であまり外に出られず、候補者の政策をあまり理解できなかった」と語った。