沖縄、病床確保数を425床に引き上げ 県立病院中心に拡張 感染急増で


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 県は新型コロナウイルスの感染者が拡大していることを受け、病床確保数を当初の200床から425床まで引き上げる計画を発表した。新型コロナウイルスの患者に集中して対応できるよう県立病院を中心にコロナ病床数を拡張する方針。一方でこれまで県立病院で受け入れてきた一般患者を民間病院に転院させ、救急診療も制限される可能性がある。コロナの感染拡大は県民に重荷となってのしかかりそうだ。

 「県立病院がコロナ患者に集中できるよう、県民は体調を管理し、具合が悪くなった場合はかかりつけ医に相談し民間医院を優先的に受診するよう理解と協力をお願いしたい」。11日の会見で玉城デニー知事はこう強調した。

 県は当面、425床のうち、360床を目標に病床を確保する。これまで県立病院で対応していた一般患者の民間病院への転院や救急制限の可能性も視野に、県は県民に協力を求めた格好だ。

 県の糸数公保健衛生統括監は「(県立病院の)病棟丸ごとコロナの患者が増えるということになるので、そこにかなりマンパワーを割かれるようになる」と指摘。県立病院と民間病院など医療機関との連携の必要性を強調し「救急を県立病院以外にも協力いただくという話もあった。県民には健康管理をかかりつけ医でやり、夜から救急に行くことを防ぐような行動をお願いしたい」と求めた。

 軽症者や無症状者に対応する宿泊療養のホテルは現状の210室から12日に宮古島市で30室、那覇市内の東横インで100室増やし340床体制にする。