県教育委員会が県立学校の一部臨時休校を決めてから一夜明けた11日、休校対象となる高校では、夏休み明けに登校してきた生徒が早々と下校し、慌ただしい1日となった。3連休中に公立小中学校の臨時休校を決めた市町村もあり、保護者は突然の休校に困惑の表情を浮かべた。
県内有数の進学校、県立球陽高校の生徒は午前7時30分に登校して早朝講座を受講したが、日程が短縮され、同10時に下校した。夏休み明け初日の学校滞在時間はわずか2時間半だった。その間、教員は教科ごとに休校中の課題内容を検討するなど対応に追われた。
1年の担任は、休校中はホームページなどで課題内容を確認するよう促し「気を抜くと昼と夜が逆転する生活になる。スマートフォンに依存せず、生活リズムを整えて」と注意喚起した。
本年度は新学期当初から臨時休校し、学校に通えたのはまだ2カ月程度。学級の親睦を深めるイベントはまだ行われていない。1年の山城京桜(きさら)さん(16)は「高校に進学してから楽しいイベントがまだ何もない。また休校になるのは、ちょっとさみしい」とこぼした。
10日に夏休み延長が決まった豊見城市では、保護者が子どもを学童クラブに預けていた。3年生男児(8)の30代父親は10日正午ごろ、学校からメールで連絡があったといい「急でびっくりした。もう少し早く決めてほしかった」と話した。
5年生男児(10)と3年生女児(8)の30代母親は「仕事の調整などで昨日から大変。普段は子どもを学童に通わせているが、感染が心配なので家で留守番させる」と戸惑いの表情を浮かべた。その上で「学習面も心配なため、休校中はオンライン授業をやってほしい」と訴えた。