沖縄の感染者、中高年の割合増加 40代以上が7月以降半数


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

 県内で新型コロナウイルスに感染する中高年の割合が増えている。これまで重症化しにくい若年層が感染者の大半を占めてきたが、7月以降に確認された感染者のうち、17日時点で40代以上の感染が全体の約5割を占める。公表された死者は17日までで14人に上り、8月に入って7人が死亡した。中高年は高齢者との同居や接点も多く、感染が広がれば再び死者が増えかねない。予断を許さない状況が続いている。

 7月以降の県内新規感染者のうち、全体に占める60代以上の割合は、7月31日時点で1割に満たなかったが、8月17日時点で約2割を占めており、増加傾向にある。

 40代が239人(15・8%)、50代が171人(11・3%)と中年世代にも広がりつつある。60代が142人(9・4%)、70代が65人(4・3%)、80代が64人(4・2%)、90歳以上が22人(1・5%)と、40代以上の感染は全体の46・5%を占めた。

 県内では療養施設を十分に確保できない地域もあり、自宅待機中に重症化する恐れも懸念されている。

 県の糸数公保健衛生統括監によると、自宅に高齢者がいないことや、基礎疾患がないことを、自宅療養の判断基準にしているという。「高齢者と同居している方は、自宅療養以外の選択肢で調整している。感染が広がることに危機感を持っているが、自宅療養者に毎日聞き取りをするなどコミュニケーションを取っている」とした。