嘉手納基地の離着陸を目視調査 三連協、場周経路の逸脱確認


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騒音や離着陸数を確認する三連協の職員ら=19日、嘉手納町の「道の駅かでな」

 【中部】米軍嘉手納基地から派生する航空機騒音や米軍機の飛行経路の実態を把握するため、沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協、会長・當山宏嘉手納町長)は19日、3カ所で目視調査を実施した。嘉手納町の道の駅かでなで離着陸時の騒音を測定したほか、北谷町と沖縄市で場周経路の逸脱がないか確認した。

 調査は午前8時~午後6時に実施した。嘉手納町基地渉外課によると、同基地周辺で122回の飛行訓練が確認された。調査中の騒音の最高値は、F15戦闘機が離陸した午前9時7分の93・2デシベルだった。場周経路の逸脱も確認された。

 沖縄市は市街地上空での飛行訓練を確認するため、3カ所とは別に市内1カ所を調査地点に加えた。

 調査を視察した當山町長は、騒音に関する苦情が増加する原因の一つに、場周経路の逸脱があるとして「実態を把握し、騒音軽減につなげたい。これまでのデータを踏まえ、米軍や沖縄防衛局へ要請したい」と話した。新型コロナウイルスの感染予防のため換気が徹底される中、騒音問題が住民生活にも影響しているとの認識を示した。