男女混合名簿の導入進む 小学90%、中学88% 沖縄県教育庁調べ


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 児童・生徒の名簿を男女別で分けない男女混合名簿の導入に関する2020年度沖縄県教育庁調査で、県内小学校260校のうち90・4%に当たる235校が混合名簿を実施し、19年度の実施率84・8%から5・6ポイント増加したことが20日までに分かった。中学校での実施状況は140校中124校が導入し、実施率88・6%(前年度比14・1ポイント増)だった。

 県内41市町村のうち、那覇市など31市町村は全ての小中学校で男女混合名簿を導入している。一部の小中学校で導入している自治体は糸満市など8市町村。小中ともに未導入の自治体は中城村と渡名喜村だった。調査は7月に実施した。

 県立高校は4月に県教育庁県立学校教育課が調査した。60校中39校が導入し、実施率65%(前年度比16・7ポイント増)だった。

 県教育庁義務教育課によると、男女混合名簿を導入した学校から「男女差別の解消につながる」などの意見が出ている。一方で「健康診断や体育の授業などは男女に分けて実施するため、不便に感じる」との声もあったという。

 担当者は「県内のほとんどの市町村で導入され、男女平等に向けた取り組みの成果が出てきている」と話した。

 県教委は2016年度から毎年、県内の小中高に男女混合名簿の導入状況を調査している。県教育委員会から各学校にアンケート用紙を送り、回答を集計した。小中学校はウェブのアンケートフォームを利用して回答した。県立高校は送られたアンケート用紙に回答した。