新基地は辺野古でなく県外・国外に 県など協議会 米軍のコロナ対策も新たに国に要求へ


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 沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協、会長・玉城デニー知事)は21日、インターネットを使って総会を開き、米軍基地問題で国に要請する内容について協議し、新型コロナウイルス感染症対策などを新たに盛り込むことを決めた。代表者らが直接、国に提出する。9月4日に県外の関係機関に、同8日に県内の関係機関を訪れる予定。

 普天間飛行場について松川正則宜野湾市長は「普天間飛行場は、嘉手納より南の他の施設と同様に、県内移設などの返還条件が履行されなければ返還は実現しない」と訴えた。危険性除去の方法について県内移設を含む「あらゆる方策」とするよう求めた。

 事務局の県は「名護市辺野古の新基地建設に県民の多くが反対している」とし、県内移設を含まない「県外・国外移設」とした。その上で玉城知事は「普天間飛行場の固定化は許されない。一日も早い危険性の除去や閉鎖・返還を求めて引き続き取り組んでいきたい」と述べた。

 例年の要請書を基に、状況の変化や構成市町村の意見を踏まえ修正した。普天間飛行場から有機フッ素化合物を含む泡消火剤が流出した事故を受け、環境問題について米軍を交えた協議の場を設けることや、汚染調査に自治体の意見を反映させることなどを盛り込んだ。

 伊江島補助飛行場など北部地域での米軍機による騒音問題などについて特化した項目を新たに設けた。玉城知事はあいさつで「近年、騒音被害が顕著になっており、苦情や不安の声が増加している」と話した。