沖縄本島中北部で土砂崩れ相次ぐ 台風8号の大雨で地盤緩む


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台風8号の大雨で崩落した道路改良工事現場の斜面=25日午後、うるま市栄野比(小型無人機で撮影)

 台風8号の影響で県内では24日夜遅くまで猛烈な雨が降り続け、各地で地盤が緩み土砂崩れが発生した。本島中北部では少なくとも恩納村で4件、沖縄市2件、うるま市と国頭村でそれぞれ1件の土砂崩れが起きた。

 うるま市栄野比では25日、改良工事のため造成中の道路斜面が幅約80メートル、高さ約8メートルにわたり崩落しているのが確認された。気象庁によると、うるま市では25日午前0時50分までの24時間雨量が162.0ミリとなり、8月の観測史上最大を記録した。うるま市消防本部によると、崩落した道路斜面上部の2世帯4人が避難したが、けが人はいない。沖縄市松本にあるマンション建設に向けた造成工事現場でも幅約8メートル、高さ約3メートル規模の土砂崩れが発生した。

 台風8号は25日午後6時現在、沖縄本島地方や久米島を離れ、強い勢力を保ちながら北上している。県内では22日の降り始めから25日午前7時までの雨量が渡嘉敷村で332.5ミリ、名護市宮里で308.5ミリ、読谷村で296.5ミリ、国頭村奥で290.5ミリ、東村平良で286.0ミリ、沖縄市胡屋で222.5ミリ、うるま市宮城島で211.5ミリを観測した。

 台風の影響で、25日の県内航空便は少なくとも1便が欠航し、沖縄旅客船協会によると海の便は52便が欠航した。