米シンクタンクCSIS、報告書の「中国が沖縄の新聞へ資金提供」記載を修正


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 米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)が発行した「日本における中国の影響力」と題した報告書で、中国が沖縄の新聞に資金提供をして影響力を及ぼしているとする慶応大の細谷雄一教授(国際政治学)の発言が、25日までに修正された。

 報告書は当初、細谷氏の発言として「中国は間接的な手法で日本に影響を及ぼしている。沖縄の新聞に資金を提供し影響力を及ぼし、沖縄の独立や米軍基地の撤去を進める隠れた方法がある」と記載していた。

 細谷氏は自身のブログで沖縄の新聞への資金提供について「私は、そのような事実があるとは思っておりませんし、確認もしていません」と釈明。自身の英語の表現力不足が誤記の要因の一つとして、意向がより正確に伝わるよう修正を依頼しているとしていた。

 修正版は「沖縄の新聞」「資金提供」の文言が消え、「中国は間接的な手法で日本に影響を及ぼしている。沖縄の世論への影響を通じて沖縄の独立や米軍基地の撤去を進める、沖縄の運動に影響力を及ぼす隠れた方法がある」と書き換えた。CSISのサイトや報告書にはいつ、なぜ修正したかなどは説明されていない。

 報告書は当初、7月23日に公表された。米国務省グローバル・エンゲージメント・センターの支援で国際政治学者のデビン・スチュワート氏が約40人のインタビューなどを基にまとめた。