安倍氏辞意に基地地元3市長「配慮ある首相だった」「お疲れさま」


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 安倍晋三首相の辞意表明を受け、米軍基地を抱える県内自治体の市長らは「配慮のある首相だった」「残念だ」などと述べた。次期首相に日米地位協定の改定などを求めていく考えを示した。

 米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市の松川正則市長は、安倍首相が「普天間飛行場負担軽減推進会議」の設置や西普天間の返還・予算確保などに尽力したとして「非常に配慮があったと感じている」と感謝した。

 会見のテレビ中継を見て「結構無理をしていたことが改めて分かった。お疲れさまでした」とおもんぱかった。次期首相には「普天間飛行場の返還は県の大きな発展となる。引き続き沖縄の発展のためにやっていただきたい」と期待した。

 政府が普天間飛行場の移設先とする名護市の渡具知武豊市長は「日本のリーダーとして素晴らしい手腕を発揮した首相の一人で、大変残念だ」とのコメントを発表した。「体調が思わしくないとの話もあり、元気になることを祈念する」とねぎらった。辺野古新基地建設問題には言及しなかった。

 嘉手納基地を抱える沖縄市の桑江朝千夫市長は、アベノミクスや一億総活躍社会などの政策を「沖縄の失業率も改善し、雇用創出によい影響を与えた。感謝している」と評価。突然の辞任に「驚いたが、大変お疲れさまでしたという気持ちだ」とねぎらった。会見で強固な日米同盟の維持を強調したことに「日米地位協定の改定は引き続き、次の総理に理解を求めていきたい」と話した。